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隣人を愛し、トイレを借りよう(不便という名のデザイン)

隣人を愛し、トイレを借りよう(不便という名のデザイン)

先日、○と編集社で管理している商店街の物件を、新しくトビチ商店街で挑戦をしたい人にお貸しするよ!という記事をアップした。

物件の中には、トイレがない物件もある。大体新しく設備を整えると、300万円くらい。

トイレを用意するだけで、300万って…トイレどんだけ高いのよ…でもトイレって重要だよね…

 

普通だったら、トイレがなかったらしんどいね〜こんな寒い信州でトイレがないなんて生き延びられないね〜というか誰にとってもトイレ必要じゃないか…!(おこ

そう思う人もいるだろう。でも怒る前にちょっと待って欲しい。

トイレがないのならば、そう。お隣さんに借りればいいじゃない…?

 

田舎であろうと、「どうも〜いいお天気ですね、ご機嫌いかが?」とわざわざお隣をノックして挨拶するのもちょっとハードルが高い。意外と商いをやっているお隣さん同士とはいえ、意識的にコミュニケーションを取らないと、なかなかお話をする機会がなかったりもする。

 

めっちゃ気合を入れて、トイレを300万円かけて工事するのではなく、お隣さんにトイレ代を毎月少しお支払いして「すみません〜トイレ貸してください〜」とそっとお邪魔してみる。その方が無理して設備投資しなくていいし、結果的にお隣さんともコミュニケーションが生まれて良い機会になったりする。

不便さが、人とのコミュニケーションを促進する。トイレに限らず、一つのお店で機能を全て完結させない。それぞれの役割を分散させて、まち全体を自分の居場所にしていく。

弊社のオヤブンが、夜更けのトビチラジオでそう語っていた。

それがトビチ商店街ならではの、楽しみ方(サバイブの仕方…?)なのかもしれない。

秋に1ヶ月間開催した、トビチ美術館でも会場にトイレがない場所があった。その会場で制作していたアーティストの方は、わざわざ歩いて300メートル先のコワーキングスペースにトイレを借りに来る。

私たちからアーティストにわざわざ会いにいくのは、制作の邪魔をしてしまいそうで、なんとなく気が引けるが、トイレという必要不可欠の機会を利用して私たちはここぞとばかりにコミュニケーションを図る。

「寒いね、調子はどう?」大したコミュニケーションではないけれど、毎日顔を合わせるうちに、なんだか仲良くなる。

めんどくさいし、不便だけれど、「面白いね」と楽しみながら隣人を愛せる。

そんな仲間が欲しい。トイレを借りて欲しい。そして商いを始めて欲しい。

愉快な仲間たち(トビチ商店主)と一緒にトビチ商店街で新しく商いを始めるの楽しいと思うんです。

お問い合わせ待っています。